校名は山の学校

今週いっぱい、山の学校は夏休み。
視察で来校される方の多くが「不登校」や「ひきこもり」を話題にされます。今日は「心のケア」という言葉を耳にしました。うつ症のような精神性疾患に対するケアの必要性を説いておられたのでしょう。
山の学校は全国的に見ても珍しい存在です。不登校だけでなく非行その他さまざまな課題を抱えた少年たちが、スタッフからの積極的な関わりを受けながら豊かな自然のなかで人間的にひと回り大きく成長し、できるだけ早く社会に出て行けるように1年間の寮生活を送っています。
県内を見回せば『不登校生のための公立フリースクール』として特化された教育施設が、他の場所で運営されています。そちらの学園では、不登校の生徒が家族や友人たちとの人間関係を構築し自立した行動をとれるよう、時間的にもゆったりとした指導方針を採用しておられます。
近年、山の学校と他の教育施設との違いを主張しにくい時代に入りました。修了生の進路先として森林・造園関係への就職が低迷する一方で、高校への進学や復学が増える傾向にあるためです。それでも「林業後継者の育成」と「青少年の健全育成」という二枚看板は掲げ続けられるはず。『山の学校』ですから。