林業で働く(その3)

9月なのに酷暑。秋の収穫に向け、生徒たちはクリ園の草刈り作業を行いました。
立山の学校は平成5年に開校しました。ちょうど各地のフリースクールが世間を騒がせていた時期であり、公立の教育施設を設けて青少年の自立を支援しようという、全国的に見ても貴重な試みでした。この青少年問題をめぐる動きと、林業分野へ若い人材を投入して地域産業を活性化させたいという考え方とが一致して、山の学校は誕生したそうです。
初年度の修了生のうち8割近い若者が、林業および造園業へと巣立って行きました。初期の10年間を見ても、修了生の6割近い少年たちが林業および造園業へ進んでいます。とくに公社や森林組合への就職は施策的な支援も寄与したのでしょう。いま、林業分野への就職者は減ってきています。修了生個々の適性もあるでしょう。
山の学校は、林業をとおした人づくりの道を模索しながら、いろいろな課題を抱えた生徒たちを健全に育てようとしています。