不登校・ひきこもり(その2)

不登校・ひきこもりでは、他人だけでなく自分自身をも信頼できなくなるケースがあります。自信喪失。研究者はこれを「『神経症的』不登校・ひきこもり」と呼んでおられます。自傷行為などはその典型的な例でしょう。カウンセリングを受けたり、抗うつ剤を服用したり、ゆっくり他人と関わり合いながら自信を取りもどしていくと良いそうです。
一方、「『自己愛的』不登校・ひきこもり」と呼ばれるのは、自己を正しく評価できないケースです。「本当の自分」がどこか別のところにいて、「本当の自分」は強くたくましく頭が良くて判断に間違いがない、そう思い込もうとします。自分勝手な考え方に捕らわれて、現実に弱い自分の姿をあるがままに見ることができません。このような場合には、他人から見えている「本当の自分」を自分で正しく把握できるよう、いちど生活環境を換えてみるのも一つの方法でしょう。
このような二分法は研究者が考え出したもの。現実がもっと厄介なことは言うまでもありません。