緑化樹の挿し木

挿し木

梅雨入り前の好天。本日、山の学校の生徒たちは<緑化樹の挿し木(さしき)実習>で汗をかきました。樹種はユキヤナギアジサイ、アベリア、レンギョウ、ヒペリカムそしてスギ。穂木の採取は県みどり公社の方に、実際の挿し木作業は講師の先生に指導していただきました。緑化樹とは耳慣れない言葉かもしれません。行政分野で公園や街路に植える樹木のほか、臨海埋立地や傾斜地のり面のような困難地を保全整備するための樹木などを意味するようです。森林の樹木や個人宅の庭木も広い意味での緑化樹でしょうか。
挿し木をするとき、元の木を親木とか親株と呼び、親木から切りとって畑土に挿す枝や茎のほうを穂木や挿し芽、挿し穂などといいます。挿し穂という言い方は草本の場合に用いるようです。挿し木方法として茎挿し(芽挿し)のほか葉挿しや根挿しもあります。親木の樹齢が若いほうが元気な穂木を採取できます。挿し床と呼ぶ用土についても穂木が菌やウィルスに感染しないよう新鮮なものが良く、ある程度の保水性・通気性を必要とします。ホームセンターの園芸コーナーへ行けばバーミキュライトのような土壌改良用土が売られています。
切り接ぎなど接ぎ木(つぎき)の場合には、下の樹木を台木といい、別品種である上部の枝を穂木と呼んでいます。台木は根が病害虫に強いものを選びます。穂木のことを接ぎ穂とも言いますが、日常会話でいう「話の接ぎ穂」の語源なのでしょう。